ONのウエイトは3種類で使い分けています。
一般的に鉄下駄と呼ばれる鉄板,丈夫な布に砂や小石を詰めた布袋,鉛粒を入れたコンパクトな布袋の3種類です。
スタジオではセットを安全に組むためスタンドなどにウエイトをかませます。スタンド類が倒れないように,あるいは商品やセットがずれないように重石として使います。
プロにとっては確実性や安全を優先するので必需品です。アマチュアーの方はストロボを使う方はいらっしゃいますが、スタンドやウエイトまでは気がまわらないようです。そこがプロとアマチュアーの差です。プロはカメラは一定以上のクオリティーがあれば、それほどこだわりません。カメラは仕事をする上でのパートに過ぎないからです。

左は鉄下駄と呼んでいます。7kg
中は砂ウエイト(ONでは小石)。6kg
右は鉛粒ウエイト。7kg

ストロボヘッドのスタンドに砂ウエイトを巻きつけました。これで,人がぶつかったりけ飛ばしても大丈夫。たった6kgほどのウエイトでも効きはよい。
撮影現場は現場と呼ばれるように大勢のスタッフや俳優、モデルさん、被写体になる方が動き回っています。さらにスポンサーの立場の方など、現場を良く知らない方たちまでいらっしゃいます。そんな方がライトスタンドにぶつかったりすることは良くあります。スタンドやセットが倒れないようにウエイトで固定するのが現場の常識です。

スタンドに巻きつけるには,パンパンに張った布袋だと,こんな形には巻きつけられません。鉛ウエイトはこのスタンドだとセンターのノブに引っ掛けます。ウエイトも重たいものとゆるいものと使い分けします。

ハイスタンドにRDSブームをつけました。ブーム自体のバランスだけじゃなく,スタンドの安定性のためにスタンドの足の中心部にウエイトをかませます。中心にウエイトをかけるのは意味があります。ウエイトの効きが安定しているからです。
下の写真のウエイトのかけ方はチョット怖い。この状態では問題ないけど,,,。

ブームの重心が左にあったら,ウエイトの効きはいいですが,,,ブームをぐるっとまわした時に,,,。

これではウエイトの効きが悪い。
重心が倒れるほうにあっちゃ危ない。ウエイトが意味を持っていない状態です。
それで,何時でも一定のウエイトの効きがあるように,中心にかけるのが筋というもの。誰かがブームをまわしたら倒れましたじゃすまないです。誰が扱っても良いように中心にウエイトは掛けます。

砂ウエイト(小石)だったらスタンドの中心に巻きつけます。
鉄下駄の一般的な使い方で,切れ込みに車輪をかまします。決めたライトがずれないように重たい鉄下駄で固定します。スタンドは3本の足がありますが,2本を決めたらまずOKでしょう。

鉄下駄はローラー付きのスタンドには引っ掛けられます。これも中心に掛けられればベストです。

センチュリースタンドとセンチュリーブームの良くあるパターンです。
砂ウエイト(小石)を使っていますが,鉛粒でも鉄下駄でもなんでもよい。
鉄下駄は落として足の指をつぶしたり,指を挟んだり血豆を作るので注意してください。それで鉄下駄は通常のウエイトとしてよりもずれないように使うことが多い。

センチュリースタンドは段差があるときでも使えます。
その時にウエイトは絶対に必要。
鉄下駄の代表的な使い方です。

鉄下駄は凹凸があって組み合わせられます。
鉄下駄はセットの高さ調節などにも使われます。撮影台やお立ち台,レールなど重たいものの下においても大丈夫です。
その他にコンパクトな布袋に適当な重りを入れて使うことがあります。

布袋に鉛や鉄,銅の塊を入れ重さを調整します。
1kg~3kgでブームなどに。

これはセンチュリーブームにヘッドをつけていますが,反対側にカウンターウエイトをつるしています。左右のバランスをとるとスタンドの頭に余分な力がかかりません。
スタンドの頭のダボの部分は,多くは鋳造品で引張強度はありません。しかもアルミ製がほとんどで意外に割れたりします。
ウエイトは安全のために使います。
25年間使ったRDS製ウエイト(龍電社=東芝エルティエンジニアリング)は外装がボロボロで粉っぽくなったのでチェンジ。チャックや角の部分から壊れますが、丈夫なつくりでした。

スタジオオン 03-3363-0077
東京都新宿区北新宿1-30-28
http://onphoto.co.jp/index.html